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全く新しい戦略で、日本発のファストカジュアルの新旗手と目されるブリトー&タコスの専門店「フリホーレス」 宮野浩史社長 独占インタビュー

全く新しい戦略で、日本発のファストカジュアルの新旗手と目されるブリトー&タコスの専門店「フリホーレス」 宮野浩史社長 独占インタビュー
ファストカジュアルの新旗手 独占インタビュー フリホーレス株式会社 代表取締役:宮野浩史(Hiroshi Roy Miyano)

日本の外食産業界において「ファストカジュアル」へのチャレンジは、幾度となくされてきた。主にファストフード業態からの高級志向展開であることが、イメージの脱却に苦労している感がある。誰もが苦戦する中に、若き経営者が持ち込んだスタイルは「ファストカジュアル業態」そのものだった。日本で受け入れられている理由…それは意外にも日本人をターゲットとしないという斬新且つ、明確なスタイルだった。日本発のファストカジュアルの新旗手と目されるフリホーレス株式会社 代表取締役社長 宮野浩史氏にお話を伺った。

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【飲食業界に入られたきっかけは?】

高校時代にアメリカに渡り、ホームステイをしていたのですが、その時にお世話になった方が、たまたま日本企業の海外進出のコンサルタント的な仕事をしていた関係で、アメリカのスーパーなどにブースを出して甘栗を売っていたのです。その仕事を手伝うようになったのがきっかけでしょうか。
 
日本では甘栗は普通に駅の傍などで売っていますし、さほど珍しいものではありませんが、アメリカで売っているところは少なく、1店舗で1日30万近く売上ることもありました。割とニーズもあったのに、その後その企業が海外進出を取りやめてしまったので、もったいないなと思い、自分達で始めたのが事業家としての始まりだったのかなと思います。一番多い時は、10箇所以上でやっていましたね。
 
【日本に帰国後、フリホーレス株式会社設立】
2001年に起きたアメリカ同時多発テロ事件の影響でビザの更新などもなかなか難しい状況になりましたし、いずれは日本に戻って何かしらの商売をやりたいなと思っていたので、では一旦戻ろうかなと思い、2004年に帰国しました。帰国後は「タリーズコーヒージャパン」で、2009年にフリホーレスを立ち上げるまでの約5年間いろいろ勉強させていただきました。
 
まず、母体となる「フリホーレス会社」を設立してから1年間くらい準備期間として費やしましたが、一番時間がかかったのは物件探しでした。外国人が多い場所という意識で、とにかくエリア重視で探しました。2008年の年末から探し始めたのですが、麻布店は特に、初めて持つ店舗ということもありましたし、決まったのはオープンの2ヶ月前、2009年の8月頃でした。開業資金としては、30坪ほぼスケルトンの状態から内装、外装、保証金など込みで、2500万円かかりましたね。ちなみに、2011年2月28日オープンの2号店、六本木店に関しては、ピラミデビルの中にあったため規約の関係で内装は変更できない部分もあったので2000万程でした。今年2012年1月16日にオープンした3号店の赤坂店は、六本木店と同じくらいの16坪の敷地で麻布店の半分くらいなのですが、もともと条件がかなり良かったので、すべて込みで1500万ほどに抑えられました。
 
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【なぜブリトーだったのか?】
アメリカでは、気軽に立ち寄れる美味しいブリトーのお店があって、僕も好きでよく食べていたのですが、日本にはメキシコ料理のレストランはあっても、気軽に立ち寄れるブリトーのお店がないのですよね。アメリカでは、チェーン店も含めてマクドナルドみたいな感じで、ブリトーのお店とかが本当に普通にたくさんあるのです。
 
メキシコ料理店がさほど日本で成長しないのは、やっぱり日本人にとってメキシコ料理自体のニーズが少ないのだとは思うのです。200店舗とか全国展開するほどのマーケットは、正直、今の日本にはないと思う。だから、余計になぜブリトーって思うかもしれないけれど、僕としては、日本にいる外国人の人が故郷(ホーム)を感じてもらえるお店にしたかったっていうのが一番ですね。
 
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ラーメンとか食べられて、日本食に抵抗がない外国人の方ももちろんいるのですが、あまり馴染めなくて、ピザやハンバーガーを毎日食べているような人もいるわけです。それは、自分がアメリカに住んでいたときの経験もあって、外国に住んでいると自分の好きなものが食べられなかったり、うまく伝わらないというストレスがある。完全アウェイなわけです。そういう時にヘタでもいいからカタコトで話かけることで安心できたりするってあると思うのですよね。だから、メニューも英語。「ブリトーを東京で食べられる」という感覚じゃなくて、「ここのブリトーを食べるとアメリカに帰ってきたみたい」って思えるようなお店を作りたかった。そういう意味では、ブリトーじゃなくてもよかったのかもしれないですけど(笑)
 
【ターゲットは外国人】
最近は、海外に普通にある業態が日本に入ってくるようになりましたが、甘味系も多く、ターゲット層としてはどちらかといえば日本人女性向けのショップ展開をしていると思います。他にも海外には普通にある業態で食べたいなと思っているもので日本にはないものって、結構あるのですよ。
 
でも、そういうのってなかなか実現されていないのが現状ですし、1年くらいの流行で終わってしまうものが多い。当たり前の話ですが、ここは日本ですから、外国で流行っているからといって、そのまま持ってきても流行るわけがないですし、日本人の方にアピールするとなると大手が大々的な宣伝費をかけてやらないと商売にならないというのがあるのだと思います。受け入れられるためにはどうしたらいいのか、ということを常に考えていかなければならないわけです。
 
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フリホーレスはブランドをそのまま持ってきているわけではないですが、業態としては海外に普通にある業態を日本に持ってきているので、手法としては同じです。ですが、もともと好きな人がいてくれて、その人たちを大切にし、その方たちに向けて発信し、お店をよくしていくことに集中できる。外国の方がもうすでに文化として、毎日食べるものとして受け入れられているもので日本にまだないお店を、無理に日本人向けターゲットにせず、外国人をターゲットとしてニッチ展開をすれば、全体のニーズが少ないとは言え、僕がお店を経営していくくらいのニーズはあると思うのです。
 
【お店のコンセプト、こだわりは?】
先にお金を支払い商品を提供するというファストフードの形式を用いていますが、自分達はファストフードではないと考えています。その位置づけを明確にすることで、食材や調理方法などに加えて、サービスについても高い基準を持つことができると思うのです。
 
メニューは基本的に、自由に自分の好きな組み合わせで楽しめるスタイルにしています。日本人はどちらかというと選ぶのが苦手みたいで、AセットBセット的な方が好きだと思うのですが、外国人は選ぶのが好きなので。だから、日本人の人には、ここに来たときは海外で注文しているような雰囲気で楽しんでもらいたいと思っています。注文が難しいと躊躇することもあるかもしれないけれど、それも楽しんでもらいたいですね。
 
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あと、うちは商品の説明文が書いてあるようなポップは置いてないのです。そういう説明が書いてあると読んで解決してしまうのですよね。そうすると、スタッフとのコミュニケーションも減ってしまうからつまらない。疑問に思ったことがあれば、逆に「コレ何ですか?」と、どんどん聞いてもらって仲良くなってもらいたいと思っています。最初のハードルを少し高く設定することで、越える勇気が必要だけど、一度入ってしまえば今度はその感動を共有したくなって、友達を連れてきてくれる。そういう相乗効果も生まれていると思います。
 
【食材についてのこだわりは?】
こういうオーダーしてお金払って、ささっと食事を済ませるというイメージの業態は、ファストフードと思われてる方が多いと思いますが、冷凍ものはほとんど使っていませんし、カット野菜も使わず、温めて出すようなものもありません。レストランと同じように調理をして提供しています。例えば、豆も生の豆をメキシコから仕入れて選別して煮込みますし、肉料理も毎日店舗で2~3時間煮込んでいます。
 
トルティーヤについても、ある程度指定した配合で、提携する協力会社さんに専用で作ってもらっています。野菜については、契約農家さんのものを半分くらい使用しています。ハラペーニョなどは、国内の契約農家さんに、フリホーレス専用の木を植えてもらっています。契約農家さんについては、前職からのご縁だったり、紹介していただいたりして、店舗経営を考えた段階から同時進行で考慮していましたが、ある程度のボリュームがでないと成り立たないところもありますので、今後また店舗が増えていけば価格的なメリットも出てきますし、何よりも作り手の顔が見えるので安心、安全というのがありますから、今後はもっと比率も上げていきたいと思っています。
 
 
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【今後の展開についてお聞かせ下さい。】
今後もフリホーレスのように、日本に住む外国人をコアターゲット層とした業態で、5業態10店舗ずつ、2017年までに50店舗を目指しています。もちろん、第一弾としてオープンさせた「フリホーレス」も10店舗展開していきたいと思っています。物件はいつも探していますし、ありがたいことにオープンして欲しいというお話なども戴いていますので、早ければ、今年また新しい展開を進めたいですね。出資で応援してくださっている方々が株主としていらっしゃるので、ある程度の規模まで達成して、希望する株主さんにはしっかりエグジットを考えてあげたいですし、働いてくれている従業員への責任、社会的な責任も含めて、株式会社として立ち上げてよかったと思っています。
 
店舗展開をしていくと共に、働いている人が楽しい会社にしたいと思っています。例えば、レストランの支配人として働いている人は40代くらいでも社会的なステイタスもあると思うのですが、ファストフードやカフェで社員として頑張って働いている人のステイタスが低いと感じることが多々あります。でもそれは、企業側にも問題があって、笑顔で働ける環境を期待していないのだと思うのです。だから、企業として、笑顔で働ける給料と環境を提供し、それが働いている人の笑顔を生み、またそれが来るお客さまの笑顔に繋がる。ここで働いてよかったなと思ってもらえるようにしたいし、それはその人自身のためにもなって、そういうお店が増えれば、お客としてくる人を通して社会にとってもプラスになる。フリホーレスのクレドとして掲げていることでもありますが、それは最終的に、個人という意味でも、企業という意味でも、社会貢献というカタチのひとつだと思う。そんないいお店、いい会社にしていきたいですね。
 
「本当はそんなに難しくないことなのに、難しく考えすぎなのだと思うのですよね。友達が来ればみんな笑顔になるだろうし、わざわざ来てくれたら、ありがとうと自然に言うはずなのです。そういうスタイルがもっともっと当たり前になったら、もっともっと楽しいと思うのですよね。」そう言って笑う宮野氏。インタビュー中も常連さんに声をかけられると笑顔で応対して、お客さまが帰る時にはスッとドアを開けて見送る。そのさりげない行動は、決してサービスという大げさなことではなくて「普通」なのだ。宮野氏が掲げた5年後の2017年50店舗達成は、きっと当たり前にそこにある。(文と写真:黒田みいこ)
 

【宮野浩史氏プロフィール】 

「FRIJOLES BURRITOS&TACOS (フリホーレス ブリトー&タコス)」 オーナー
フリホーレス株式会社 プレジデント/CEO
 
1981年生まれ。高校生の時にアメリカに留学。ホストファミリーの手伝いを始めたことをきっかけに、アメリカで輸入販売や飲食店事業を展開。2004年に帰国し「タリーズコーヒージャパン」において辣腕をふるう。その後、2009年にフリホーレス株式会社を立ち上げ、翌年11月に本場アメリカンスタイルのグルメブリトー専門店として「FRIJOLES BURRITOS&TACOS(フリホーレス ブリトー&タコス)」1号店を麻布十番にオープン。翌年2月には六本木に2号店をオープンさせ。そして今年2012年1月16日に3店舗目の赤坂店をオープン。今後、日本発のファストカジュアル業態の新旗手としてもっとも期待される人物である。
 

店舗情報

「FRIJOLES BURRITOS&TACOS (フリホーレス ブリトー&タコス)」

運営会社:フリホーレス株式会社
本社住所:東京都港区麻布十番2-3-5 羽田ビル1階
 
赤坂店(2012年1月16日 NEW OPEN!!!)
住所:東京都港区赤坂2-11-13
アクセス:東京メトロ南北線/銀座線 溜池山王駅より徒歩2分
電話:03-6459-1763
営業時間:11:00~22:00 
定休日:第3日曜
席数/坪数:18席/16坪
売上目標:月商600~700万円
客単価:1500円程度
開業資金:1500万円
 
 
麻布十番店
住所:東京都港区麻布十番2-3-5 1F
アクセス:麻布十番駅 徒歩3分
電話:03-6459-4095
営業時間:11:00~22:00 
定休日:第2月曜※祝日の場合は翌日
席数/坪数:32席/30坪
売上目標:月商600~700万円
客単価:1500円程度
開業資金:2500万円
 
 
六本木店
住所:東京都港区六本木 6-6-9 ピラミデビル 1F
アクセス:六本木駅から73m
電話:03-6447-1433
営業時間:11:00~22:00 
定休日:第2日曜
席数/坪数:36席/14坪
売上目標:月商600~700万円
客単価:1500円程度
開業資金:2000万円
 
 
【関連URL】
FRIJOLES(フリホーレス) :http://www.frijoles.jp/
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