飲食店 健全経営の基礎知識

青木勇樹

ガイド:青木勇樹ガイドへの質問

経歴
グローバルジャパン総合鑑定株式会社 代表取締役 不動産鑑定士。従来の鑑定評価業務の他、賃料改定コンサルティング、売買・任売・競売コンサルティング、出店・退店コンサルティング等の周辺業務にも積極的に取り組んでおります。最近は景気悪化の影響からか、テナントサイドからの賃料減額に関するご相談を数多くお受けしております。これまで蓄積した事例等を踏まえて飲食店経営者様向けに人件費に次ぐ固定費である賃料にフォーカスして役立つ情報を発信していきます。
関連サイト
グローバルジャパン総合鑑定株式会社
写真

2012.12.26 青木勇樹

不動産鑑定士による飲食店舗運営コストの基礎知識④

皆様、はじめまして。不動産鑑定士の青木と申します。

弊社では、従来の鑑定評価業務の他、賃料改定コンサルティング、売買・任売・競売コン
サルティング、出店・退店コンサルティング等の周辺業務にも積極的に取り組んでおりま
す。最近は景気悪化の影響からか、テナントサイドからの賃料減額に関するご相談を数多
くお受けしております。これまで蓄積した事例等を踏まえて飲食店経営者様向けに人件費
に次ぐ固定費である賃料にフォーカスして役立つ情報を発信していきます。

今回は、賃料改定に必要となる知識、具体的な方法について述べたいと思います。まず、
方法はいろいろありますが、それぞれメリット、デメリットがあります。また、物件ごと
に契約内容、市場での競争力、貸主側の事情も多種多様ですので、これが唯一最高最善の
方法であるなどということはありません。いくつもある方法の中から、ご自身の置かれた
状況(ご自身の不動産知識レベル、入居時含め現在までの賃貸借関係、本業の経営状況、
人員の余裕度等)を総合的に分析して選択していただくほかありません。その選択の意思
決定が難しいということであれば、専門家に相談するのも一つであると考えます。また、
本コラムでは、当事者間における平和的な交渉、話し合いを前提としておりますので、調
停、裁判による方法は触れません。

 

【必要な知識】
●民法、借地借家法等の法律知識
● 不動産鑑定評価基準等の不動産知識
● 市場分析能力(地域性、市場性)
●物件の個別性、競争力の分析能力
●マクロ経済、不動産市況を読む能力
● 契約書関係
● 貸主側の事情(投資回収の程度等)
● 交渉力・調整力

 

【具体的な方法】
1)自社、自分自身で交渉する
―メリット―
費用がかからない。

―デメリット―
必要な知識がないため、交渉前から不利。
全てを自社、自分自身でやらなければならないため時間というコストがかかる。
適正な水準がわからなければ、そもそも成功したかどうかも判断できない。
根拠のない一方的な請求は深刻な事態に発展するリスクがある。

 

2)不動産鑑定士による鑑定評価書等の作成サービスを利用する
―メリット―
減額請求する賃料の客観性が担保できる。そのため、根拠をもった理論的な交渉が可能。
目的不達成に終わっても、現行賃料の妥当性を知ることができ、移転を視野に入れた経営
判断ができるようになる。

―デメリット―
減額の目的達成に関係なく費用がかかる。費用倒れに終わる可能性がある。
交渉自体は自社、自身自身でやることとなるため、時間というコストがかかる。
書類の説明がうまくできるかわからない。

 

3)賃料改定をサポートしてくれるコンサルティング会社を利用する
この方法は、どの業者を選ぶかが全てといってよいでしょう。その点が一番難しいわけで
すが。業者の選び方は別の機会に述べたいと思います。
―メリット―
知識面で貸主側と対等になれる
ノウハウを利用できる。
完全成功報酬の場合、固定報酬のデメリットを解消できる。
協議の内容を賃料にフォーカスできる。

―デメリット―
費用がかかる。
業者の選別が難しい。業者の選択に時間がかかる。

 

以上3つの方法をご紹介しましたが、組合せることも可能でしょう。
最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。