飲食店 健全経営の基礎知識

佐藤一彦

ガイド:佐藤一彦ガイドへの質問

経歴
皆さま、はじめまして。中小企業診断士の佐藤です。
当コラムでは、飲食業の経営者に役立つ資金繰りや資金調達の実践的な情報を毎月発信していきます。
写真

2012.06.26 飲食店の資金繰り・資金調達基礎講座

飲食事業者向け資金調達の基礎知識④

はじめに
中小企業診断士の佐藤と申します。創業やベンチャー企業のコンサルタントとして、資金繰り・資金調達の相談を数多く受けております。
当コラムでは、飲食業の経営者に役立つ資金調達の実践的方法を12回に渡って発信していきます。
今回は、創業時に利用できる制度の4回目です。
 

創業・開業に関する資金調達

4.創業に関する助成金

助成金とは、国や自治体等が中小企業者等を支援するために支給する給付金のことで、返済の必要がありません。
厚生労働省で取扱っている給付金(助成金・奨励金)は、条件さえ満たせばどんな会社でも貰うことができます。
今回は創業時に活用できる助成金として、(1)受給資格者創業支援助成金、(2)試行雇用奨励金を説明します。
 

(1)受給資格者創業支援助成金

会社を退職して失業給付の手続きを行った人が事業(法人・個人事業)を始め、1年以内に従業員を雇い入れて
雇用保険の適用事業主になる場合に申請できます。再就職活動をせずに自分で起業するという方などが対象です。
 
【受給のための要件】
①雇用保険の失業給付を受ける資格がある者で、その受給資格に係る被保険者期間が5年以上あること
②失業給付が支給される日数の残りが1日以上あること
③法人設立(または個人事業の開始日)の前日迄に「法人等設立事前届」をハローワークに提出していること
④雇用保険の受給資格者自らが法人等の代表者になり、業務に従事すること ※名義貸しはだめ
⑤法人設立(個人事業開始日)から3ヶ月以上事業を行っていること
⑥法人設立(個人事業開始日)から1年を経過する日までに従業員を雇い入れ、雇用保険適用事業主になること
⑦雇い入れた従業員を、助成金の受給終了後も継続して雇用すること
 
【助成金の内容】
事業を始めるまでの費用および事業を始めた日以降3ヶ月以内の費用を合計した3分の1額を支給(最大150万円)
また、1年以内に従業員を2名以上雇用した場合は、50万円が上乗せされる。
助成金の対象となる経費は以下のとおり。
①設立・運営経費(経営コンサルタント等の相談料、登記費用等)
②職業能力開発経費(資格取得や研修会参加の費用等)
③雇用管理の改善に要した費用(従業員募集や就業規則の策定等)
④上記以外の運営費用(事務所の賃料、工事費、設備費等)
 
【受給までの流れ】
①会社を退職(雇用保険の被保険者期間5年以上)
   
②失業給付の手続きを行い、再就職活動を行う
   ↓
③起業を意思決定し、「法人等設立事前届」をハローワークに提出
  (失業給付の支給残日数が1日以上ある)
   ↓
④法人等の設立から1年以内に従業員を雇い入れ、雇用保険に加入
   ↓
⑤雇用保険に加入して3ヶ月経過後に第1回支給申請を行う
   ↓
⑥雇用保険に加入して6カ月経過後に第2回支給申請を行う
 
【問い合せ先】
各都道府県の労働局及び最寄りのハローワーク
 

(2)試行雇用(トライアル雇用)奨励金

従業員を雇う場合のいわゆる試用期間についての給付金です。
就職が困難な特定の求職者を、ハローワーク等の紹介で一定期間トライアル雇用した場合に奨励金が支給されます。
支給額は、対象労働者1人につき月額40,000円で、最大3ヶ月間支給されます。
尚、過去3年間において、トライアル雇用の対象者を雇用していた場合は支給対象になりません。
 
【受給の手続き】
トライアル雇用による雇入れ日から2週間以内に「トライアル雇用実施計画書」をハローワーク又は地方運輸局へ
提出する。
その雇用を終了した日の翌日から起算して1か月以内に必要書類を添えて「支給申請書」を都道府県
労働局又はハローワークに提出する。
 
shikintyotatsu.png
 

今回は以上です。最後までお読みいただき有り難うございます。