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佐藤一彦
佐藤一彦
(さとうかずひこ)

飲食店の資金繰り・資金調達基礎講座

飲食事業者向け資金調達の基礎知識⑩

はじめに

中小企業診断士の佐藤と申します。コンサルタントとして、起業・創業をはじめ中小企業の資金調達

や資金繰りの相談を数多く受けております。

当コラムでは、飲食業の経営者に役立つ資金調達の実践的方法を12回に渡って発信しています。

今月のテーマは、事業拡大や新規事業に取り掛かるときに利用したい、

「経営革新計画の承認制度」です。

では、早速はじめましょう。

  中小企業診断士
(経営コンサルタント)
 
http://www.facebook.com/RMCsato
 

ご質問はメールでinfo@rmc-sato.com

 

 

 

経営革新計画の承認制度 

1.   なぜ経営革新が必要か

はじめに、下の図を見てください。お店の創業から成長、やがて衰退していくまでを示しています。

人も会社(お店)も健康診断を受けて早めに処置をしないと、衰退してしまいます。伝統や老舗も変革の連続なのです。

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羊羹でおなじみの「虎屋」。創業約500年の老舗は、そのブランドに甘んじることなく、常識を壊し続けてイノベーション

(変革・革新)を図っています。海外展開を行い、TORAYA CAFÉという新しいコンセプトの店を出店しています。

「もしドラ」で一躍脚光を浴びたP.F.ドラッカーは、イノベーションとは新しい価値を打ち立てることだとし、

組織(お店)の外へと影響を及ぼすものであると説いています。

筆者と親交のある経営者は「いまの時代、成長や変革を意識していても、業績はようやく現状維持だ」と語っています。

まさに、イノベーションなくして会社(お店)の存続はなし得ない厳しい時代に直面しているのです。

 

                                                                  

2. 経営革新計画の承認制度

イノベーションの進め方のひとつに、法律に基づく『経営革新計画』という3年~5年の中期事業計画を都道府県知事に

提出して承認を受ける制度があります。

『経営革新計画』を作成する目的は、①計画を紙に落すことで目標への道筋を明確にする、②計画を社長と従業員で共有し、

全社一丸となって実現を目指す、ことであります。『経営革新計画』は、「自社の現状や課題を明確にしたい、自社の業績を

UPさせたい、自社の経営の向上を図りたい」などの思いを実現させるための武器となります。

計画を策定して知事の承認を受けることで得られるメリットは、次回のコラムで説明します。

以下、法律上の定義である「新事業活動を行うことにより、その経営の相当程度の向上を図ること」について説明します。

 

 

(1)新たな取り組みとは

新事業活動とは、次の4つの「新たな取り組み」をいいます。 
 
①新商品の開発又は生産、②新役務(サービス)の開発又は提供、 
 
③商品の新たな生産又は販売方式の導入、④役務(サービス)の新たな提供方法の導入その他の新たな事業活動

 
例えば、①新しい食材を使ったメニュー開発、②機密書類の出張裁断サービス、③果物小売業者のカフェ開店、
 
④美容室が写真館を併設など事業の多角化が挙げられます。

 

(2)経営の相当程度の向上とは

経営の相当程度の向上とは、次の2つの指標が3年~5年で向上することをいいます。

①「付加価値額」または「一人当たりの付加価値額」の伸び率、②「経常利益」の伸び率

計算式は、以下のとおりです。

①付加価値=営業利益+人件費+減価償却費(一人当たりは、従業員数で割る)、

②経常利益=営業利益-営業外費用

経営革新計画として承認されるためには、計画期間の終了時における「伸び率」がポイントとなります。

例えば、現状の経常利益が100千円であれば、3年計画の場合は103千円以上にします。

尚、計画の目標数値が未達成でも、特にペナルティはありません。

 

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今回は以上です。最後までお読みいただき有り難うございます。

 

 

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